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君が欲しい

【文章】 みー 【絵】 なべち


彼女と付き合い始めて半年、初めて迎える俺の誕生日。
君の誕生日の時は…まだ言えなかった本音     君のすべてが欲しい。

「もうすぐ、敦賀さんの誕生日ですね?…何か欲しいものありますか?」

なんて可愛い顔をして君が訊くから…つい言ってしまった。

「誕生日…君の…時間と身体を   …俺にくれる?」 そんな俺の言葉を聞いた君は、真っ赤な顔をして俯いてしまった。

だけどね…俺もそろそろ限界なんだ       

想いが通じ合った時は、そばにいられるだけで幸せだって…思ってた。

ただ会いたくて、声が聞きたくて…君を感じていられるだけで満たされていたんだ。

だけど、恋を知った君はどんどん綺麗になっていくから、俺はまた苦しくなった。


( 誰にも見せたくない…俺だけのキョーコでいて…? )


なんて…我儘は云えるわけもなく、君を想う男が増えていくのを静観するしかできないことが、歯痒くて堪らなかった。

彼女は俺のものだって…言葉に出して言えたらどんなにいいだろう?

募る想いは独占欲ばかりを駆り立てて…切なくて愛しくて…狂いそうだった。

君に触れたら、壊してしまいそうな位…君が欲しくて堪らない。

そんな想いを隠して…重ねるキスは、逢う度に少しずつ深くなっていく。

      君を怖がらせたくないから、必死に我慢してきたんだよ?

       なのに…アイツは簡単に俺から彼女を奪おうとした。

彼女の楽屋へ行くと…中から揉み合う音がした。そして…

「イヤッ…やめて!ショータローっっ」

「…イヤだ…お前が誰のものかわかるまで…思い出すまで離さないっ」

「んんっ…やぁっ…」

ガターン…と何かが倒れる音が聞こえて…慌ててドアノブを掴んだ。
開かないドアにイヤな想像だけが膨らんで、焦りと怒りが俺を支配する。


「…キョーコ!!そこに不破がいるのか?!」


na3.jpg



この時の俺は…『敦賀蓮』じゃいられなかった。
ドアに壊さんばかりの勢いで体当たりして…何度も開かないドア越しに話しかける。

     彼女を奪われたくない一心で、冷静になんてなれなかった。

社さんが、借りてきてくれた合鍵でそのドアを開けようとした瞬間…アイツが中から出てきた。

「…なんでなんだよ…アンタなら、他にもっといい女がいるだろう?
俺は…アイツじゃなきゃ…アイツは…俺のもんなんだよ!
…絶対に返してもらうからな!」

そう捨て台詞を吐いた男は…俺と同じように嫉妬にまみれた顔をしていた。
そんな俺とアイツを睨みつけて、社さんが一喝した。

「二人とも…ここがどこかわかってるのか?!」

それだけ云うと、社さんは…楽屋の中のキョーコのところに駆け寄った。

「キョーコちゃんっ…大丈夫?」

彼女は虚ろな目で…何も応えなかった。
アイツの想いを知って…彼女の中で、俺の存在が揺らぐ。

こんなことなら…もっと早く、彼女を俺のものにしてしまえばよかった…。
そしたら、アイツの言葉に揺れる君を…見ずに済んだかもしれないのに         。 

後日、俺のマンションへとやってきた彼女…。

「…ごめんなさい…私       …」

そう切り出されて、心臓が止まるかと思った。

イヤだ!…俺を好きだって…俺を受け入れてくれたんじゃなかったのか…っっ

続きを聞きたくなくて…彼女の唇を塞ぐと強く抱きしめた。

「…別れないから!…絶対に…俺は君を…離さないからっっ…」

縋るように…痛む胸を押さえながら、必死に絞り出した言葉だった。
すると、驚いた顔をして…彼女が云ったんだ。

「…別れるつもりなんて…私から…そんなこと言うわけないじゃないですか…」

「……」

「ただ、私っっ…約束を破ってしまったから…ごめんなさいっっ…用心してたつもりだったのに……」

約束…って言われて思い出した。
まだ…彼女を手に入れる前の俺が、嫉妬を抑えられなくて…零してしまった本音。
アイツに奪われたのは…キスだけ     

「…キス…だけ    ?」

思わず、口に出てた…俺の問いかけに慌てるようにして…
彼女がその日の出来事を教えてくれた。

「なっ///…もちろん、そうにきまってるじゃないですか!
…いきなり、楽屋に入ってきて…その…告白はされましたけど…
あ…あの、急に抱きしめられて…その、びっくりして…油断して…
あの日は…その…いろいろ思い出しちゃって…
助けてくれたのに…お礼も云えないままで…すみませんでした。
騒ぎになってたらどうしようって…思って、しばらく…ここに来るのも控えた方がいいのかな…とも思ったんですけど、社さんが電話くれて…蓮が…敦賀さんが落ち込んでるからって…
それに、あの日…廊下に集まってた人達から口外されることはないから、心配しないでいいよって…」

「蓮でいい…って何度も云ってるのに…」

さすがは社さん…だ、あの時の騒ぎが表沙汰にならないよう…手を回してくれてたのか。
彼女の言葉を聞いて…俺はほっとするとともに脱力した。


ずっと…不安だったんだ      …彼女を手に入れる前からずっと…


アイツの想いを知ったら      
君はまた…アイツを見るんじゃないかって…アイツのことを許してしまうんじゃないかって…。

だって、俺たちの関係は…変わったようで、ほとんど変化がなかったから…。

いつまでも、俺のことを…敦賀さんって呼ぶ彼女…
先輩と後輩として…過ごしてきた日々が、恋人のソレに変わっても、
彼女がしてくれることに…変わりはなくて…むしろ…
…今まで通り彼女を送る深夜のドライブデートでさえ、
人目を気にする彼女に削られそうな位…

…まともにデートなんてした事もない。

うちに来て、ご飯を作ってくれることは増えたけど…泊まっていってはくれないし…ね。

だから、仲直りのキスの後…(って…ケンカしてたわけじゃないけど…)
彼女が作ってくれた夕食に舌包みを打ちながら、俺は考えてたんだ。


もう1歩…先に進みたいって      


そんな俺に、彼女が欲しいものは…って訊くから           


「誕生日…君の…時間と身体を   俺にくれる?」


俺は素直に…そう本音を告げたんだ。
まっすぐに…彼女をみつめる視線が、自然と熱を帯びる…そんな俺に、彼女が云ってくれた。


「…わ…私でよければ…/// 」


それは、一瞬耳を疑ってしまった位、小さな声だったけど…
それだけで、もうプレゼントをもらった様な気分になれるほど嬉しくて…

今まで過ごしてきた誕生日の中で…最高の1日になる予感。

これから先の誕生日もずっと一緒に…君に祝ってもらえるように…


きっと、神様がくれた君との出逢いこそが…一番のプレゼント。


20111215kyoko.jpg


こんなに誕生日が待ち遠しいのは…生まれて初めてだよ?


~ FIN ~

2012.1.19 アイミル掲載作品
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