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☆Novel contents☆ 

(SIDE キョーコ)

迎賓館へと向かう私に、悪魔が囁いた。

「Jackに出逢ったら…その石を重ね合わせるときに呪文を唱えて欲しい。」

「呪文…ですか?」

急に呼びとめられて、告げられた言葉は        
「そうだ、その呪文が…きっとJackを本当の姿に戻してくれる」

「…本当の姿…」

「あぁ、そして、石を重ね合わせた瞬間…ソレは空へと光を放ち…
辺りはまた闇へと包まれるだろう。
だが、そこには光の道が出来る…
君は愛するJackとその光の道を進むんだ、いいね?」

私にそう告げた悪魔の瞳は、どこか優しさに満ちていた。

「光の道…その先には何があるんですか?」

「そうだな、君のまだ知らない世界…とだけ言っておこう」

「私の知らない世界…?」

「あぁ、その後のことはJackに聞くといい。
彼がすべて君に教えてくれるはずだから…」

「…すべて…?」

「まぁ、多少…順序は逆になるかもしれんがな?」

そう言って口角を上げた悪魔に私は首を傾げた。

「…順序?」

「いや…、それにしてもよく似合ってるじゃないか。さすがはテンだな」

にんまりと笑うその顔は何かを企んでる時の顔で…
私は少し引き攣りながら笑顔を返した。

「まっ、順序が違ってもいずれわかることだから…
最上君の気持ちさえしっかり伝えてくれれば…」

私の気持ち…?…ひょっとして、呪文って??

「あの、社長!!呪文って…」

にっこりと微笑んで社長は言った。

「これは試験だと言っただろう?それにヒントはもう与えたぞ。
それじゃ、幸運を祈る!」

私の気持ち…試験…

君が本当に、他人がして欲しいと思うことを他人が思う以上に先読みし全うし、
心のこもった仕事に感動を覚え愛してもらうことができるようになったのか…
愛する心…愛される心を取り戻せたのか…

       彼が望むこと…私の気持ち…呪文。

それって、私の口から好きって彼に伝えろってこと?

好き…すき…スキ…キス…

彼に告白された日のキスを思い出して全身が真っ赤になった。

私からの告白を彼は待ってる。

待ってるよね…?
それに、付き合うってことはもちろんその先のことも…あるわけで…///

本当の姿…って…まさか?!生まれたままの姿ってこと??

まさか…まさかね、でも、そんなまさかもあり得るのがうちの社長なのよ!!

なんてたって、愛の伝道師…なんていって憚らない…
日本一愛のイベントに力を入れてる人なんだから!

っていうことは…

私の知らない世界を教えてくれるっていうのは…つまり…

いやーーーっっそんな破廉恥な!!

だから?だからなの??

ミューズが下着まで変えさせたのは!!

妙にノリノリだったのも、私だけこんな格好なのも…

いや~~っっ そんな心の準備が!!

そうよ…待って!!

みつけられなかったらどうするの?

試験は落第?

私はまだラブミー部…
モー子さんと天宮さんと一緒に…ラブミー部に所属してていいってことよね?

12時まで隠れていればいいんだわ。
だってみんな仮面をつけてるんだし…迎賓館は広いもの。
頑張ったけどわからなかった…ってことだってあると思う。そうよ!!

愛が足りないからだって言われたとしても…仕方ないって…

彼が彷徨い続けても…仕方ない…?

彼の辛そうな顔を見たくない…だけど、この身体を晒す勇気はない…

どうしたらいいの~~っっ

なんて考えてて、そのまま動けずにいたなんて…言えない。

「違うんなら…その理由を教えて?…ここに来る前に…どうしたの?」

うっ、何だろう…何かすごく期待されてる気がする。

どうしよう、言わなきゃダメかな…。

彼の背後で、イライラしてるショータローが私に向かって言った。

「はっきり言えよ!お前が好きなのはどっちなんだ?
それで、ゲームは終わりだろ?」

「なっ…うるさいなっっ!!
ゲームはそれで終わりかもしれないけど、その続きが私には問題なんだってば!!」

「続き…?何が問題なの?」

何がって…イヤ~~~~っっ

なんか目が、心なしかキュラキュラして…プスプスと光の矢がっっ

って…あれ?

「敦賀さん…その瞳の色…」

「…あぁ…コンタクトだよ?髪も…染めたんだ。どう?似合ってる?」

仮面越しに見えるその瞳の色…金色に染まった髪…
その姿に私はあの日の妖精を思い出していた。

「コーン…」

その言葉に彼が反応した。

「…君の思い出の?…似てる…かな?」

少し、困ったような笑顔を浮かべた彼の背後から、ショータローが口を挟んでくる。

「思い出の??って何だそれは?」

「あんたには関係ない話よ!!」

似てる…ううん、似てるってもんじゃない。
そうよ、きっとコーンがそのまま成長していたら、きっとこんな風に…

「……」

「…どうかした?」

私は…勘違いしてたのかもしれない。
社長の言った…本当の姿…という意味。

そうよ…敦賀さんには秘密がいっぱいあるんだもの。

嘘が巧くて、騙すのが得意…な悪い男?

好きだって言われて浮かれてたけど、私はこの人のこと何も知らないんだわ。

敦賀蓮って名前だって…芸名だって云ってた。

じゃあ、本当の名前は…?
どこで生まれてどこで育ったのか…
私が知ってるのは、この人は…本当の彼はどんな人なの?

知りたい、この人のことをもっと…。

「もうすぐ…12時になるよ?」

決めた、もう迷わない。私は彼に想いを告げる決心をした。

「敦賀さん…ちょっと屈んで下さい」

「ん?」

「理由を…お話しますから」

「わかった」

「おいっ…俺にも教えろよ?」

…忘れてた。ショータローもいたんだった。
ったく・・・イチイチうるさいんだからっっ

「嫌よ!あんたには教える必要も無いもの!!
私はあんたを選ばない…選ぶはずがないでしょう?」

顔を歪ませて・・・ショータローが言った。

「なんでだよっ…俺じゃなくソイツを選ぶって言うのか?」

「当たり前でしょ!!私が今好きなのは敦賀さんなんだから!!」

…ん?私…今なんて…///

ぎゃーっっ私ったら・・・私ったら!!

売り言葉に買い言葉でっっ いや~~~っっこんなつもりじゃっっ

パニックを起こしかけてる私の隣でボー然としてる敦賀さん・・・

そして、その向こうにひどく傷ついた顔をしたショータローが見えた。

「ショ・・・タロー」

その顔をみて…胸がズキンと痛んだ。

…ショータロー・・・本当に・・・私のこと・・・好きだったの?

「ケッ・・・バカみてー・・・俺、帰るわ」

そう言って、ショータローは振り返りもせずにその場を去った。
私はそんなショータローの後姿を見えなくなるまでずっと見ていた。

「ねぇ…さっきの本当?」

敦賀さんの声でハッと我に返った私は…色気もへったくれも無い告白を思い出し
顔を真っ赤に染めた。そんな私の仕草に目を細めて、彼が言った。

「嬉しい・・・」

…あ、神光スマイルだ・・・。

嬉しそうな彼の顔に私まで嬉しくなった。
壁にかけてある時計を見て、彼が言った。

「もうすぐ・・・時間だね」

時計の針は、11時55分を指していた。
差し出されたジャックオランタンのネックレスに、私は首元のリボンを外して…
鈴のついたその月の形をした石を手に取った。

これをジャックの口に嵌めこめば、ミッション完了。

その時に唱える呪文は…

「敦賀さん・・・」

「ん?・・・」

腰をかがめた彼の頬に、チュッとキスをして…

「…好き」

カチッ・・・

彼にそう告げた瞬間、石をはめ込んだ。
次の瞬間ジャックオランタンの目がキラッと輝いて、空に向かって光だした。

そのオレンジ色の光が一際輝いた次の瞬間、辺りは突然暗闇に包まれた。

本当に真っ暗だ・・・だけどあたたかい。

トクントクン・・・耳には早鐘を鳴らす鼓動が聞こえる・・・。

…ん? って…私、敦賀さんの腕の中、マントで包まれて彼に抱きしめられてる?

そっとマントから顔を出して、至近距離から見上げた彼の素顔は…
まだ仮面に隠されたままだったけど…
じっとみつめてると、彼が照れくさそうに言った。

「そんなに見ないでくれる?今・・・どんな顔してるか自分でもわからないんだ///」

そういった彼の頬と耳は、次第に明るくなってきた炎の灯りで真っ赤に見えた。

炎・・・?

階下を見下ろすと…大小様々ないろんな形をしたキャンドルが煌々と燃えていた。

そしてその中に、一筋の光る道が浮かび上がった。

私は彼の手を握るとそのキャンドルの指し示す道を歩き出した。

マントを羽織った猫に連れられて歩く吸血鬼…その姿を悪魔はほくそ笑みながら見ていた。
彼と手を繋ぎ歩くその光る道は、迎賓館を通り抜け、お屋敷のとある部屋まで続いていた。

そして、その部屋に辿り着いた時…
彼が、部屋に小さな明かりをともして月明かりの下に立った。

そして、付けていた顔を半分覆っていた白い仮面を外した。

月明かりの下に輝く金色の髪、そして碧い月と同じように光り輝くその瞳…

やっぱり、彼は       


→ 7話に続く
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