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※ このシリーズには蓮×キョ以外のXXXなシーンがあります。蓮×キョ以外は受け付けないの~~という方はここでリターンすることをお勧めします。(みー)

Twin soul  ~君と出逢った奇跡~

【文章】みー


俺が彼女の為にしてあげられることは何か、
そればかりを考えていた        

湊と茉鈴ちゃんから…本当の笑顔が消えた。

あの日、言わせてもらえなかった想いが俺の中で大きくなっていくのを感じながらも、結局、俺は何もしてあげられずにいた。

簡単な問題じゃないから…
今は苦しくても、そうすることが二人の為なのかもしれないと思うと動けずにいたんだ。

幸せそうに笑ってた二人の姿を思い出しながら、何もしてあげられないのが歯痒くて…そんな時、大学で美春を見かけたんだ。

女友達と楽しそうに…湊の誕生日に一緒に撮ったという写真を見せながら話してる姿を見て、俺は我慢できなかった。

静かに彼女たちの背後に回って、スッとその写真を手にする…。
思っていた通り、笑顔の美春とは対照的に隣に写っている湊の表情は暗かった。

「…対照的だね」

クスッと笑いながらわざとそう云うと、美春はカッと頬を赤くして俺を睨んできた。
美春だって本当はわかってるはずだ…こんなことしても空しいだけだって。

      湊の心が手に入るわけじゃないんだから。

あの日の朝、湊から電話をもらった。

「俺は…行けないから、代わりに見てきて欲しい…」

変な男に絡まれたりしないか…諦めて家に帰るまで見守っててくれないかって。
そう頼まれた時、俺は湊に訊いたんだ。

「帰らなかったら…?ずっと…湊が来るまで待ち続けるんじゃないのか?」

茉鈴ちゃんならそうすると思ったから…すると、湊はしばらく黙り込んで…そして云った。

「その時は…貴弘に任せるよ…
本当はこんなこと言いたくなかったけど、俺じゃ…ダメなんだ
きっと今よりもっと…茉鈴を苦しめることになるから…」

だから、諦める       
諦められなかったから、散々悩んで…結ばれたんじゃなかったのか?
そう云ってやりたかったけど、迂闊に無責任なことは云えなかった。
その代わりに酷かとも思ったけど、俺は湊に云った。

「…それでいいんだな?…だったら、俺が彼女を好きになってもいいか?」

すると…思ってたよりも冷静な声がかえってきた。

「…好きになったからって…茉鈴が貴弘を好きになるとは限らないだろう」

「…湊…お前、知ってたのか?!」

驚いた俺が訊くと…湊は苦笑するように小さく息を吐いて答えた。

「だから、お前には頼みたくなんかなかったんだけどな…他に頼める奴がいないんだ…」

「…茉鈴ちゃんのことは心配するな、それよりも…お前は大丈夫なのか?」

「…貴弘に心配される日が来るなんてな…俺の事はいいから、茉鈴のこと…よろしく頼む」

だけど、結局、俺は何もしてあげられなかった。
つらいからって…他の男に逃げるような弱いコじゃなかった。

俺は、そんな…一途に湊を想う茉鈴ちゃんだから、きっと本気になったんだ。

そんな茉鈴ちゃんの幸せを奪った…美春を蔑むように見下ろして、冷ややかな笑みを浮かべた。

「美春は…湊のどこが好きなんだ?顔?身体?
湊じゃなきゃいけない理由ってあるのか?」

俺も湊も、女の子にはモテる方だった。だけど、告白してくる女の子の大半は外見しかみていない…
いい男を連れて歩く優越感に浸りたいだけで…薄っぺらい気持ちのコが多かった。
それでも、俺はお互いが楽しめるんなら構わないと思ってた。

本気の恋は胸にクルから…痛い。
だけど…好きになった人には幸せでいて欲しい。
笑顔でいて欲しいと思う。

「何でそんなこと云われなきゃいけないの?
私は悪いことなんてしてないわ、むしろ感謝して欲しいくらいよ?
…井口君だってあの娘が欲しいんでしょ?」

そう切り替えしてきた美春にムカついた。

「…何の話?」

「しらばっくれなくていいのよ…?私見たんだから…ほらっ」

そう云って見せられた携帯には茉鈴ちゃんを愛しそうに抱きしめる自分の顔があった。
それを見てピンと来たんだ。
この写真のせいで…こんなことになったんだなって。

「それを湊にも見せたのか…」

「そうよ?そのおかげで今があるのよ…ってことは、私が井口君に感謝しないといけないのかしらね?」

嫌味な笑みを浮かべる美春に、俺はわざと意地悪を云った。

「感謝…ね、確かにおかげで俺も彼女が手に入りそうだよ。
けど、そうなると…湊が美春と付き合う理由もなくなるわけだ。
茉鈴ちゃんは俺と付き合うわけだし、二人はただの…仲のいい兄妹でしかないわけだからな」

「なっ…何を云って…」

「だってそうだろう?美春じゃなきゃいけない理由はどこにもないんだから…」

そういうと美春はわなわなと震えだして…俺の前から逃げ出すように立ち去った。

そして、俺は茉鈴ちゃんを呼び出して…実行に移すことにしたんだ。

だけどそれは、あくまで恋人の振り…彼女と付き合ってると両親に伝えておけば、美春が何か行動を起こしたとしても俺が盾になって守ってあげることが出来る。

二人がどうするかは…また別の問題として、とにかく俺は…二人を苦しめてる美春の存在を排除してやりたいと思った。

だけど、その時すでに美春は行動に出ていた。

湊の両親に彼女として挨拶をしにきたと…茉鈴ちゃんに聞かされた俺は…
湊への説明を後回しにして、一緒に茉鈴ちゃんの家に向かった。

俺たちが着いた時、一方的に話すだけで空回りに終わった美春が家から出てきた。

玄関先で、茉鈴ちゃんの母と挨拶を交わした俺は、電話でも話したことがある湊の親友という立場のおかげで、すんなりと受け入れられた。

そんな様子をギリギリとした表情で見ていた美春に、勝ち誇った顔をすると…それを見ていた茉鈴ちゃんの顔に少しだけ笑顔が戻った。

だけど、事情を知らない湊は…そんな俺たちの様子に胸を痛めていたんだ。

***

撮影は佳境に入り、壮絶なラストシーンへと向かった。

彼女にとって、これが一番キツイ撮影だったのかもしれない。
その台本をもらったとき、彼女は明らかに動揺してた。

最終回の台本…茉鈴と貴弘の関係を誤解したまま…姿を消してしまった湊。

消息を絶ったまま1週間が経過して…
両親に呼び出された美春は事態の深刻さに自分のせいだと泣き出してすべてを告白した。

美春が帰った後、両親は茉鈴を前に問いただす。
そして、二人の関係を知って取り乱した母親は、茉鈴を叩きながら…こう叫んだ。

「茉鈴なんか産まなければよかったっ…」

母親役からそういわれた彼女はそのシーンで何度もフリーズした。
リテイクを重ねて…結局そのシーンは後日取り直すことになった。

その夜、ベッドの中で眠れずにいた彼女がポツリと呟いた。

「あんたなんか…産まなければよかった…って言われたことあるの…
芝居だって…わかってるのに、母さんに…久し振りに会うからかな…
その当時の事が鮮明に甦ってきちゃって…役に入れなかった」

「キョーコ…」

「今なら…少しはわかるんだ、あの人はいつも何かと戦ってたから…
余裕がなかったんだって…だけど、やっぱり怖いの。
私に関心がないあの人のこと…わかってるつもりだけど、
面と向かって…何を言われるのか…
きっと…変わってないあの人の言葉に傷つくだけなんだろうなって…
もしかしたら、クオンにも失礼なこと言うかもしれない…ごめんね」

「俺の事は気にしないでいいから…芝居の事も…
キョーコには俺がいるんだから…」

そういって彼女を包み込むように抱きしめて、そっと瞼にキスを落した。

彼女の母に会うのは明日…彼女を傷つけるような事がないようにと祈りながら目を閉じ、眠りについた。

→ 19話へ続く

2012.8.23 アイミル掲載作品
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