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☆Novel contents☆ 

ACT.164続き妄想 ~ 告白 ~ 



(SIDEキョーコ)

私は今、セツの格好をして…ホテルのドアの前にいる。
「そう、君のしてくれる心配が…特別な人への気持ちだって思いたくなる」
「…俺にとって、君は特別だから…」
「さっ、みんなを待たせてるんだろう?ホテルで待ってるから…
行っておいで…?続きは帰ってから教えてあげる」


敦賀さんの言った言葉が私を惑わせる。
あんな思わせぶりな言葉…ズルイ。
好きだと自覚したばかりの私に、あんな言葉を言うなんて…
勘違いして、傷つく子だっているのに…だって、私は知っている。
敦賀さんに好きな人がいること…
なのに…
あの人の優しさは罪だ。だれにも優しいから…
私を特別といった彼の真意がわからない。
彼の後輩だから…?
確かにこうしてヒール兄妹として彼と同じ部屋で過ごしてる私は、特別なのかもしれない。
だけど、これは社長からのミッションで、敦賀さんだって断れなかったに過ぎない。
何を言われるんだろう…
期待と不安…
期待?…何を期待してるの?私は…
ありえないのに…この想いが通じるなんてありえないのに…
自然と高鳴ってしまう鼓動…
その分、傷つくだけだとわかってるのに…。

********

BOX“R”への現場へ戻った私は、勝手に現場を放り出した事を共演者のみんなに深々と頭を下げて詫びた。
すると、監督が言った。

「キョーコお疲れだったな。さっきな、ここに緒方監督が来たんだよ。
お前がやったんだってな、代役。
おかげで時間内に撮影ができたって、すげー感謝されちまったよ…」


「京子ちゃん、怖くなかったの?」

「だって、さっきの後じゃ…ねぇ?」

「それは…」

カーアクションの怖さよりも彼のことが気になってたから…
そっちの恐怖の方が大きかったから…

「まっとにかく、俺の尊敬する伊達監督の息子に恩も売れたことだしよ…
気にすんな?こっちはまだ時間にも余裕があるからな
んじゃ、ナツも揃ったところで撮影再開とするか?」


「…みんな、ありがとう」

仕事を途中で放り出してきてしまった私を…
みんなの笑顔が温かく迎えてくれたことが嬉しかった。
撮影のために散り散りに歩き出したところに天宮さんが小さな声で私に話しかけてきた。

「ねぇ京子さん、京子さんと敦賀さんってどういう関係?」

「えっ?」

ど…どういう関係…って

「だって、撮影前にも挨拶に言ったのは心配だったからでしょ?
それにあの時の京子さん、顔色が土気色してたし…
ただの共演者を心配してるって感じじゃなかったわ
まぁ、ツグミも同じように慌ててたけどね」

敦賀さんが好き         ってバレてる?…

「……」

「まぁ、敦賀さんが共演者キラーなのは有名な話だし、
わからなくもないけど、でも私たちみたいな新人は
噂になったときに潰されやすいから気をつけたほうがいいわ。
だけど、考えてみれば…敦賀さんってその手の話聞いたことないわね…」

「なっ…何いってるんですか!!
敦賀さんが私みたいなの相手にするわけないじゃないですか!
そんな恐れ多い…ただ、いつもお世話になってるから…
私はそう!…役者として、敦賀さんを尊敬してるだけだからっっ」


絶対気づかれちゃいけないんだもの…この気持ちは誰にも。

「尊敬、ねぇ?」

訝しげに私の事をみてた天宮さんも、その後はこの話題には触れずにいてくれた。
そしてナツの出番を無事にこなすと、その日の撮影は無事終了した。
私はみんなと別れ、セツカの格好に着替えるとホテルへと向かった。

********

ドアを前に動けないでいた私の背後から、声をかけられた。

「セツ…入らないのか?」

「?!」

その声に静かに振り向くと、兄さんがにっこりと笑って立っていた。

「俺も今戻ったところだ…」

そうだ。私はセツ…ここにいるのは兄さんなんだ。

「兄さん…食事は?」

「ん…セツと一緒に食べるつもりで帰ってきた」

その言葉に、にこっと笑ってセツを憑かせた私は…

「急いで支度するわ。今日は兄さんも疲れたでしょう?」

そういって部屋に入るとキッチンへと向かった。


(SIDE 蓮)
プロ意識の高い彼女が自分の撮影を放り出してまで…
俺を心配して駆けつけてきてくれた。
以前、俺が言った言葉を彼女なら忘れるはずがない。
彼女がBOX“R”の撮影に合流した後、戻ってきた緒方監督から
向こうの監督が彼女に撮影の事情を話したことを聞いた。
彼女なりに…DARKMOONへの思い入れもあったんだろう。

だけど、あの涙は…アレは反則だ。
あんな風に泣かれたら期待するなって言う方が無理だ。

「怖かった…」

「敦賀さんの身に…っヒック…何かあったらって思ったら…怖くて…グスッ」

俺の腕の中で泣きじゃくる彼女が愛しくて…
抱きしめる腕につい力がこもってしまった。
あんなこと言うつもりなんてなかったのに…
口をついて出てしまった想い…

ねぇ俺は今、君の中で…どんな存在?

君のその思わせぶりな態度に意味が無いこと位、学習済みだと言うのに…
自覚してから急速に蝕まれていったこの病は今や末期症状で…
こうして二人で過ごす時間が増える度に
暴走しそうになる自分自身を繋ぎとめておく自信がない…って
そう心配してたはずなのに      …。

君があんな風に泣くから…

「そう…君のしてくれる心配が…特別な人への気持ちだって…思いたくなる」
「…俺にとって…君は特別だから…。」

言ってしまった。
俺の言葉に頬を染めて戸惑う君にもう、隠せない。

せっかく貴島の目から彼女を隠したはずだったのに結局隠せなかった。
だけど、そうだよな…隠せるはずがないんだ。
ドラマが始まれば…彼女の美しさに気づく人間が増えていく。
その姿に魅了される人間は少なくないだろう…。
今のままじゃ俺もそのうちの一人に過ぎないんだ。

もうただの先輩じゃいられない…一人の男として意識して欲しい。

膨れ上がった想いは溢れだして、手枷さえすり抜けてしまう。

君の言葉が、涙が…俺を煽る。

二人きりの部屋、昨日と同じだけど同じじゃない二人がいる。
セツカとして振舞う彼女も、その動きがどこかぎこちない。
俺を意識してくれてる…?
頬をうっすらと染めて、視線が彷徨うその仕草はセツになりきれてない証拠。

ねぇ、俺は期待してもいい?
君に想われてると…自惚れてみたい。
少なくとも、昨日よりは俺のこと…男として意識してくれてるよね?

食事を済ませ、後片付けを手伝った。
手持ちぶたさになった彼女がそわそわとしながら、思い出したように言った。

「兄さん…明日も仕事でしょ?」

「ん…そうだな…」

「先にお風呂どうぞ!私は洗濯をするから…」

風呂は彼女の反応に凹んだばかり…でも、そう…今日なら?

「風呂か…じゃ、一緒に入るか?」

その声にピキョンと身体を強張らせて、カチンコチンになった彼女が…
ギギギッと音を立てて振り返った。

「イエ…ケッコウデス…ニイサントイッショナンテ…」

「セツが言ったんじゃないか、料理中じゃない時にならぜひ…って
あれは嘘だったのか?本当は一緒に入りたかったんだろう?
俺の裸を覗くくらいなんだから…」


意地悪な顔で言った俺に真っ赤になった彼女が慌てて言った。

「なっ/// アレは…寝てるんじゃないかって心配で…見ようとしたわけじゃっ」

「…でも、見たんだろう?」

「なっ/// 見たって…見たのは顔だけで…ちゃんと見とけばよかったって後悔した位なのに…って!!
とにかく私!!見てなんてないからっっ///」


「?!」

ちゃんとみとけばよかったって後悔した    って…Σ(・ω・ノ)ノ!

…慌てふためく彼女の姿をみて、込み上げてくる笑いと安堵。
なんだ、ちゃんと動揺してくれてたんだ…そう思った瞬間、頬が緩んだ。

「男として…意識した?」

そう言うと彼女が…

「当たり前じゃない!!兄さんが女だったら姉さんに…って、もぉっ変なこと言わないでくださいっッ」

「……」

まぁ確かにこんな大女はいないな…でも、だったら…?
自然とセツからキョーコに戻った彼女に声をかけた。

「最上さん、今日…俺が言った話の続き…教えてあげる」

「え…?」

彼女の視線が揺らぐのを見ながら…。

「教えてあげるから…ここにおいで?」

そう言ってベッドに腰掛けた俺は、手を置いて隣りを指し示す。
しばらく考えて、…おずおずと近づいてきた彼女はちょこんと隣りに座った。


「本当は言わないつもりだったけど…君があんな風に泣くから…」

「……」

「…今日みた君の姿に…すごく焦った。
きれいになっていく君をみて…他の男が見る目を変えていくのを感じて
誰にも渡したくないって思った…俺は、君が…好きなんだ」


俺の言葉を信じられないと言った顔で彼女が俯きながら叫んだ。

「…嘘っっ嘘です!!
だって、敦賀さんには他に好きな子がいるのにっっ…」


他に…彼女は何の話をしてるんだ…?

「嘘だなんて心外だな…俺がそんな嘘をつくとでも?」

しまったっという顔をした彼女が困った顔をしながら言った。

「う…だって……この耳で聞いたんです…。
DARKMOONで…嘉月の演技ができなくなった時に…」


…え?
…嘉月の?

好きな子の話なんて…した事があるのはあの鶏くんにだけ…

あの鶏…ニワトリ君の前では…なぜか素のままの自分を曝け出せた…
まるで彼女とのやりとりのように…彼との会話は楽しかったな…
って…まさか?!
そう思って彼女の顔をみると…バツが悪そうに目を伏せた。

嘘だろ?あの鶏が…彼女?!

「?!」

それまでのことを思い出し…大きなため息をつきながら俯いた。
そして…考えた。

今日の撮影も…彼女が来ていなければ…
あのシーンそのものをカットしなければいけなくなっていた。
ハイライトシーン…今回のドラマのクライマックスともいえるあのシーンが
無事撮影できたのは彼女のおかげだ。

父の記録を超える…
それは緒方監督だけじゃなく…俺の目標でもある。
そのトラウマを解消するためには…あのシーンは必要不可欠…。

だから…彼女は…
俺はずっと…彼女に助けられてきたのか?
確かに…BJ役に向き合おうと思ったきっかけも…
すべて…彼女に勇気をもらったからだ。

まいったな、俺は彼女に…昔からずっと…。

「君は…本当に…最強で最高のお守りなんだな…」

「え?!」

「君に言った好きな子の話…覚えてるだろ?
どんなだったか…思い出してごらん…
あの時に自覚したんだよ…俺は君を好きだって…」


「え??あの、その…え…ええ??」

「わからない?自分の気持ち…
そんな顔して俺を煽ったのは君なのに…」


真っ赤な顔をして俺を見つめるその瞳に、映る影が大きくなって…
高鳴る鼓動が重なり合うように彼女を抱きしめた。
そして、柔かいその唇にそっと触れた。

『君が好きだよ…キョーコちゃん。』

心の中で囁きながら…。
まだすべては打ち明けられないけど、もう離してなんか上げられない。
そう…まだ本当の試練はこれからだから…。
だけど、君がいれば乗り越えられる気がする。

俺の最強で最高のお守りが…そばにいてくれれば。

→ 決壊編へ続く

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