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☆Novel contents☆ 

ACT.172続き妄想 サイケデリック コーション  

(SIDE 蓮)

『それってつまり 敦賀さん 私をどうにかしたいって言ってます?』

突然、彼女の纏う空気が変わった。
艶めいた女の顔で俺を試すように…悪戯な表情を浮かべて彼女はそう云った。

…今、俺の目の前にいるのは…誰だ?

彼女のセリフとはとても思えない…これは…ナツなのか?
俺は豹変した彼女に言葉を失った。
と同時に…役に逃げ込んだ彼女にショックを受けていた。

(…さっきまでは…彼女でいてくれたのに…)

あの夜以来、素の『彼女』に会えずにいたから…調子に乗ってしゃべりすぎたようだ。

だけど、俺をこんな風に変えたのも『君』なんだって…わかってる?

形振りなんて構っていられないほど、君が俺を煽ったりするから…。

       君は何もわかってない…

無防備すぎて…一人になんてさせられない。
君が急に綺麗になったりするから、余計な男たちに目をつけられてしまったじゃないか。

貴島くんの性格はよくわかってるからね…

彼が君に興味を持ってしまったことは、俺にとっても正直言って想定外だった。

彼にとって女性はきれいな宝石…いくつあっても困らない…
その扱いも手馴れたもので、傷をつけずに自分のものにするのがうまい…

悪い人間じゃないが…悪い男には違いない。

男慣れしていない君をタラシこむなんてきっと造作もない…
君は無防備すぎるから、気づかないうちに彼のペースに嵌められる。

今日さえ乗り切れば、彼の興味も薄れるだろうって…そう思って彼をマークしようと思ってたのに。

まさか、彼に全身飾り立てられてエスコートされてやってくるなんて思いもしなかったよ。

それに、俺に相談もせずに貴島に頼るなんてね…許せなかった。

今日という日は、みんなで作り上げたダークムーンの祝いの席だというのに…俺の意識はすべて君に向かってる。

公私混同もいいところだ…だけど、それでも譲れなかった。

今まで仕事第一でやってきたのに…君を奪われたくない気持ちのほうが勝ってしまった。
そんな俺の気持ちなんて知る由もない君は、彼に飾り立てられてその傍らで頬を染めて…
嬉しそうに笑って、肩や腰を触らせて…彼の賛辞に照れたりして…
事もあろうに、彼の口説き文句にあっさり頷いて見せた。

俺が云ったなら逃げるくせに…彼には簡単に許すなんて      …。

こんな状況で冷静になんてなれるはずがない。

今まさに君を口説こうとしてる男が目の前にいるのに、君はそれにすら気づいていない。

だから俺は君のそばを離れることもできずに、どうやって君を彼から引き離すか…そればかりを考えていた。

貴島君に連れられて、占いブースへと移動するのをみて…頃合だと思って声をかけに近寄った。

そこで初めて、彼に本気で口説かれていたことに気づいた君が、俺との約束を口にした。

その理由が俺との約束だったから…それまで燻っていた怒りは姿を消した。

でも、無防備すぎる彼女に…先輩として諭すうちに、溜め込んでた不満が次から次へと口をついて出てきて…
それを素直に聞く君の姿につい、心のうちを語りすぎてしまったんだね。

だから、君からの切り返しに…動揺してすぐに返事ができなかった。

黙ったままだったけど、素の俺が…心の中で呟いていた。

( その通りだよ…俺は君を手に入れたい。誰にも譲れないんだ)

返事を返すタイミングでインタビューに呼ばれた。

結局、彼女には返事ができないまま…インタビューが始まった。

彼女にはカノジョが憑いたまま…カメラを前にして、俺は自然と敦賀蓮に戻っていた。

一緒にインタビューを受けた彼女は…いつもの彼女じゃなくて…
そこにいたのは…『女優京子』ともいえるべき見知らぬ女性…。

その容姿に合った立ち居振る舞いで、俺に媚を売るわけでもなく凜とした表情で、魅惑的な雰囲気のままにインタビューを終えた。

インタビューが終った後…俺は後悔した。

きっと俺があんなことを云わなければ、こんな彼女を全国に魅せつけるようなことにはならなかっただろう。

凜としていて女性らしい魅力溢れる『女優 京子』は、さっき生まれたんだ。

この姿を全国に晒すということは彼女に魅了される人間を増やすことに他ならなくて、それは今後ますます、彼女を狙う輩が増えることを意味するわけで…それを思うと一気に疲れが押し寄せてきた。

なのに彼女ときたら、俺に爆弾を投げかけてきた。

『さっきは…邪魔が入って応えてもらえませんでしたけど…
 敦賀さんに限って…ありえないですよね?
 ただ、先輩のアドバイスにしては… 腑に落ちないところがあって…気になったものですから、つい…』


「腑に落ちない…?」

そう聞き返した俺は…

『ええ、だって…一番に敦賀さんに相談するのはおかしいですよね?
こうして共演させて頂く機会なんて…そうそうないと思いますし…』


平然とした顔でそういった彼女に、ただの先輩だからって線を引かれた。
少しは彼女に近づけたつもりでいたから、それがショックで言葉が出てこなかった。

『それじゃ…貴島さんが呼んでるみたいなので私は先に失礼しますね?』

気が進まないけど先輩の言葉には逆らえませんからね…と苦笑しながら
俺の脇を通り過ぎていこうとする…彼女の腕を掴んだ。

「行かせない…っ」

そういった瞬間、彼女の顔が一瞬…巣に戻った気がした。
でも、すぐに、役を憑かせて…不敵な笑みを浮かべた彼女は…

『大丈夫ですよ?ご心配には及びませんから、腕を離して下さい…誤解されますよ?』

「誤解…なんかじゃないって言ったら    ?」

これ以上、気持ちを隠したくなかった。
まっすぐにみつめて告げた言葉…その瞬間、彼女の瞳が揺らいだ気がした。

俺はそんな彼女の腕を引いて、会場の死角で彼女を抱きしめると…
困惑した顔で見上げる彼女の唇をキスで塞いでいた。


~ FIN~
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