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☆Novel contents☆ 

こちらの作品は2011.7.7発行の『Love so sweet』にて書き下ろした作品です。

item_1_1.jpg



Secret box ~その箱を開けるのは~

    決して 誰にも開けられない様にできている、その昔、神様が作ったその箱は、幾つも幾つも鍵をかけられ、それでもそこに存在していた。

   それは胸の奥のずっと奥          
もう二度と触れない そう決めていた       

   そう、自分では決して開けられない箱…
その箱を開けたのは   …?


 ショータローに捨てられて、アイツを見返したくて入った芸能界。そこで、私は演じることの楽しさ…自分を作っていく喜びを見つけた。
 そして、あの人と出逢い、彼を知っていくうちに…私は          
 箱の中に秘められていたもの…それは、失くしたはずの……。

***

 私がナツを演じるBOX‘R’の放送が始まった。
 ドラマは、衝撃的ないじめシーンが世間の注目を浴びて、順調に視聴率を伸ばしていった。そんないじめグループのリーダー格であるナツは、なぜか、いまどきの女子高生の心を鷲掴みにしたらしく…役柄のコンセプト通り、今や女子高生のカリスマ=憧れの存在として、独り歩きをしようとしていた。
 私は、ナツが大きく取り上げられて、その容姿や立ち居振る舞いを褒められるのが嬉しかった。役作りに苦労した分、そこを評価してもらえたのが単純に嬉しかったんだ。でも、それは同時に女優京子の周囲にも大きな変化を起こしてしまった。
 事務所には京子宛てのファンレターや問い合わせが殺到し、仕事のオファーも格段に増えた。そしてそんな変化は、身近な人間の態度にも表れてきた。
 そして…それは今日も繰り返されていた。休憩時間や帰り際を見計らっては、『この後一緒に食事に行かない?』や、『連絡先を教えて』と声をかけられる…。まるで、いつぞやの貴島さんのように…何度も声をかけてくる人もいたりして、正直困っていた。
 今日は、この後、敦賀さんと合流する予定だったから、仕事を理由に断ることができたけど、本当、なんとかならないかしら…。

( プリンセス・ローザ様の魔法がこんなに強力だったなんて… )

 思わず、ため息が零れてしまう。ただでさえ、気付かれたくない気持ちを抱え、彼の妹を演じる日々を送っているのに…ローザ様の魔法にかかってしまった人たちにしきりに『色恋沙汰』を意識させられるなんて…。

 『 本当に…きれいだ 』

 綺麗だって言われる度に、あの人のことを無意識に思い出してしまう…。
 支度を済ませた私は、そんなことを思いながら、敦賀さんからの連絡を待っていた。

コンコン…
 カオリ達を見送った後の楽屋を、ノックする音に、私はげんなりしてしまった。でも、そんな顔は見せられないと…営業スマイルを貼りつけた私はドアを開けた。
 そこにいたのは、仁王立ちで私を見下ろすショータローだった。
 私はショータローと目が合った瞬間、ドアを閉めようとした。すると、アイツがドアの間に身体を割り込ませながら言った。

「ずいぶんな挨拶だな、俺がわざわざ会いに来てやったっていうにっ!」

 ( 会いに来てやった…ですってぇ?? )

 その言葉にカチンときた私は、つい挑発に乗ってしまった。

「はぁ?誰も頼んでなんかないわよ!私もね、おかげさまで忙しいの…だから、アンタの戯言に付き合ってる暇なんかないのよ!」

 部屋から追い出そうとする私に、アイツは怒ったような顔で言ってきた。

「お前…言うことはそれだけか?」

「はぁ?…何を云いたいのよ?」

「あの日以来なんだぞ?もっと他に言うことがあるんじゃねーのか?」

 あの日以来…と言われて、ベインデーのことを思い出した。でも、その腹立たしい記憶すらも強烈過ぎたあの人の…『お礼』に塗り替えられてしまっていた。

『…ありがとう    …』

 そういって、頬に優しくキスをして心の中に入りこんできたあの人…。自覚してしまった想いに拍車をかけるように、彼がセツだけにみせる顔に…魅せられていく…私。
 彼を想い、自然に染まる頬…そんな私に気付いたショータローが、眉間にしわを寄せた険しい顔で訊いてきた。

「…何があった?」

 その低い怒りの籠った声に、驚いて顔を上げると…腕をつかんだショータローに楽屋へと押し込まれてしまった。

「何するのよ?」

 腕を振り払おうとしても、ビクともしない。そのまま力づくで壁際に追い込まれて、至近距離で迫られた。

「アイツ…敦賀蓮と何かあったんだろう?」

 思わず、真っ赤になってしまった私…。
 そう、彼にキスをされたのは…あの日のお礼だけじゃない。日系イギリス人であるヒール兄妹にとっては、いわゆる外国人の『ソレ』は日常茶飯事なわけで、今や、ハグして頬キス・・・は珍しいことじゃなくなっていた。しかも、セツでいるときは…私からすることも少なくない…なんて!!…しかも、そんな時間を嬉しいと思ってしまう自分がいるなんて、誰にも気づかれたくないっ。

「っんだよ…その顔!!…お前は俺のことだけ考えてたんじゃなかったのかよ?…何のために俺が、お前にキスしたと思ってんだ!!」

「?!」

( 何のため?…チョコの味見をさせただけじゃなかったっていうの? )

 苦々しい顔でそう言ったショータローが、熱っぽい眼差しで私を見つめて…言った。

「…アイツには渡さないっっ
お前は、俺にだけ愛されてればいいんだよ!」

( え…? )

 ショータローの云った言葉の意味が理解できなかった。
 訊き返そうとした瞬間、バンッと勢いよく楽屋のドアが開いた。そして、そのドアの向こうには…余裕のない顔をした敦賀さんが立っていた。

『?!』

 突然現れた敦賀さんは、険しい顔で私たちに近づいてくる。だけど、彼の存在に気づいてるくせに…ショータローは構わず、私にキスをしようとした。
 その瞬間、頭をよぎった彼の言葉…。

『二度目は無いよ…?』

 気がついた時、私は、ショータローを思いっきり突き飛ばしていた。バランスを崩したショータローはそのまま床に尻もちをついた。
 そして、拒まれたことがショックだったのか、つらそうな表情で私を見上げた。そんなアイツを見て、チクンと胸が痛んだ。

( 私が、胸を痛めることなんてないのに… )

 そう、今この瞬間…私の復讐は遂げられたんだ。
 ずっと、この日を待ち望んでいたはずなのに、私の足元にひれ伏せさせて、シクシク泣かせてやるんだって…そう思ってきたはずなのに     

( なんで、こんなに胸が痛いの     ?)

「…泣くなよ、キョーコ…」

 ショータローに言われて初めて、自分が泣いていたことに気付いた。はらはらと零れ落ちる涙を止められなくて、それをみて困った顔をしたショータローが私に謝ってきた。

「悪かったな、お前の気持ちを無視して…今さらかもしれねーけどよ…俺、お前のことが本気で好きなんだ…。そばにいるのが当たり前だったから…どれだけお前が大事な存在だったのか、気付かなかった。本当…お前の言うとおり、俺はバカな男だよ…失くしてから、気づくなんてよ…」

「ショータロー…」

「アイツのことが好きなんだろう?」

「?!」

「わかるさ、長い付き合いだからな…」

 そう言って、敦賀さんを一睨みして立ち上がったショータローは言った。

「今回は…花束贈らねーから…な?」

「なっ…何言ってるのよ?私は別に…」

 どうして、ろくに会ってもいないショータローにわかっちゃうのよ…私の気持ち…。

「こいつを泣かせるようなことしたら、返してもらうからな!」

 そう言って、あの人に詰め寄るショータローの姿にドキッとした。

「君とは違うから、そんな心配はいらないよ」

( 君とは違う…ってどういうこと? )

「…え?!…あ…あの、ちょっと…二人とも?!」

 睨みあいながら、私を取り合うようなセリフを吐き続ける二人に、目をグルグルさせながら云ったら…。

「お前、マジで鈍すぎ!!」

「な…何がよっ!」

「そうだね、確かにこの子の鈍さは世界一かもしれないね…?」

 何で二人して頷いてるの~?!…仲悪いクセに、ここぞとばかりにタッグを組んだ二人が私を責め立てる。

「だろう?さっきも、他の男に口説かれてるのを見たけど、気づいてなかっただろう、お前!」

「なっ…今日は別に口説かれてないわよ!!」

「へぇ~…口説かれてるって自覚がある日もあるんだ?」

「なっ…なんでそこで、敦賀さんが怒るんですか?」

「……」

 敦賀さんとのやり取りを聞いていたショータローが訝しげな顔をする…。

「何よ…?」

「付き合ってるわけじゃねーのか?お前ら…」

「はぁ?誰と誰が付き合ってるって…?」

 付き合ってるわけないじゃないって言い返せば、今度は敦賀さんが険しい顔をした。

「なんだ…そっか。それじゃ、まだ諦めるのは早えーよな!!」

「?!」

( 諦めない…って?! )

「今まで格好つけて意地ばっかり張ってきたけど、お前を失くすよりよっぽどいいからな。これからは、ガンガン迫って、やっぱり俺様の方がいいって思わせてやるから…覚悟しろよ?」

 そういって、懐かしい笑顔をみせるショータローに、不本意ながらドキッとしてしまった。そんな私を、見透かしたような目でみつめ、黒いオーラを醸し出す敦賀さんに抱き寄せられる…。

「俺だって彼女を渡す気はないよ?」

( 渡す気はないって…後ろから、だっ…抱きしめられてるぅ~~~っっ/// )

 牽制しあう男たちに…慌てふためく私…。

 ( ショータローは本気で私のことを…?それに、敦賀さんまで… )

 嘘みたいなこの状況に頭がついていかない…。
 だけど、この瞬間から…私の胸の奥の泉に、トクトクとまろやかな清水があふれ出して、乾いた心が潤っていくのを感じた。それは、ひどく甘い夢を見せるように、私に魔法をかける…。

   そう、自分では決して開けられない箱…
その箱を開けたのは   …?

 本気の愛に目覚めた男たち…。
 そして、誰よりも…愛したいと愛されたいと望んでいた彼女が…その希望を取り戻した時、彼女が最後に選ぶのは       
 彼らの戦いはまだ、始まったばかり…。to be continued…

~FIN~


        
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コメント

いやー!

彼らの戦いはまだ、始まったばかり…。to be continued…

のあとにfinですか!
この期待はどこに投げれば・・・・・・魔人の箱の鍵はどこー?

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