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☆Novel contents☆ 

この作品は、『夢幻 ~君へのLIBIDO~』の続編的番外編…CM撮影編になります。

(それまでの話)1話 2話 3話

 誘惑 ユ・ウ・ワ・ク ~君がもっと欲しい~ 

ACT4. プライド


(SIDE 尚)

「ねぇ、…どっちが好き?」

赤くなった頬を隠すように視線を逸らした俺に話しかけたきたキョーコの、俺を見上げるその瞳がすごく艶かしくて、ゴクリと生唾を飲み込んだ。

さっきの色気なんて比じゃない…

周囲を見渡せば、そんな匂い立つようなキョーコの色香に中てられたスタッフが…頬を染めて見惚れてやがった。
俺はそんなスタッフの姿にムカついて、我に返った。

(どこでそんな顔を覚えてきやがった?!)

無性に腹が立ってきた俺は、つい、いつもの調子で憎まれ口を叩いてしまった。

「はんっ…俺は、お前になんか興味ねーよ。
少し騒がれた位で追いついたつもりになってるんじゃねーだろうな?」


言葉とは裏腹にキョーコの一挙一動に振り回されてる自分がいる。

らしくないキョーコを元に戻そうと挑発してやったのに、キョーコは動じなかった。

落ち着いた口調で、艶めいた雰囲気のまま、キョーコは上目遣いに聞いてきた。

「…追いかけていて欲しい?」

「?!」

意味ありげに微笑むキョーコに動揺した。

俺の反応を試すような言い方に急に不安になったんだ。
撮影前から感じてた違和感…気のせいかと思ったが、やっぱり気のせいなんかじゃない。

感じない…今まで俺に向けられていたあの激しい憎悪という名の執着を感じられない。

嫌な予感に襲われ、不安が大きくなっていく…役が憑いてるからって、こんなに変わるもんなのか?

キョーコに女優としての才能があるってことは認める…
だから、これは演技なんだって思い込もうとした。

じゃなきゃ、冷静でいられない気がしたんだ。

俺以外の男がキョーコを変えたなんて思いたくなかったから    

なのに、気づいてしまった。

再開された撮影で、視線を絡ませて誘うお前に近づいて、内側から湧き上がる衝動のままにキョーコの胸元に顔を寄せた時…見てしまった。

素肌に残る俺以外の男の痕跡を        

それを見た瞬間、頭をガツンと殴られたような衝撃が走った。

目立たないようにメイクで隠されたキスマーク…

嘘だろ…?キョーコが…キョーコが簡単に身体を許すはずなんてないっ。

そ、そうだ!アレはキスマークじゃなくて、虫刺されだ!
キョーコもマヌケだよな、あんな所を刺されるなんて…そんな悪あがきで自分を納得させようとしてた俺の視線の先に気づいたキョーコが顔を真っ赤に染めた。

           ショックだった。

裏切られた気分になって、思わず、ここがどこかも忘れてキレてしまった。

「なんだよ、その顔!!…どういうことだよっっ!!」

キョーコの肩を掴んで、声を荒げて叫んでいた。

俺の怒号に現場がシーンとなった時、慌てた顔をする祥子さんと目が合った。
スタッフも突然の事に驚いてる。

そんな時…出入り口付近がやたらと賑やかになって、あの男が登場したんだ。

俺と目が合ったソイツは、スッと近づいてきてキョーコの隣に立った。

「お疲れ様…最上さん」

にっこりと微笑んで、…さりげなく俺とキョーコを離すと周囲には聞こえない声で言った。

「役に立ったみたいだね?…お守り」

「!!」

…まさかっ、敦賀蓮が?!…ってことはキョーコは      っ!

「なっ…/// なんの役に立ったっていうんですか~~っっ」

顔を真っ赤にさせて抗議してるキョーコの目にはアイツしか映っていなかった。

「ん…?あぁ、ごめん、でも撮影は無事にできたんだろ?」

なっ…真っ赤な顔でプリプリ怒るキョーコに笑いながら、ごめんごめんと言った男は、…俺をみてこう言いやがった。

「…けど、一番気づいて欲しかった奴にわかってもらえたみたいでよかったよ」

「!!」

こいつ、わざと…俺に見せるためにわざとそんな痕を残したっていうのか?!

いや、そんなことはどうでもいいんだ。

二人が…キョーコがコイツに身体を許したなんて知りたくなかった。

仲良さそうに痴話ケンカする二人の姿に、胸が引き裂かれそうだ。

俺を見ようとしないキョーコに、悔しさとやりきれない気持ちが込み上げてくる。

「お前…俺を追いかけてたんじゃなかったのかよっ…」

何で他の男に…こいつに落とされてるんだよっっ
お前は俺だけを見てたはずだろうっっ

言葉にできない想いが俺の中で、出口を失くして暴れていた。

「…言わないとわからないほど…君は鈍い男じゃないだろう?」

「っ…敦賀さんっっ///」

頬を染めるキョーコの姿に胸が一層ひどく軋む。

俺は一体何をしてた…?
こんな想いをする位なら、あの時に言っておけばよかったんだ。

変なプライドにこだわったりしないで…
コイツを失うくらいなら…
プライドなんて…っっ …だけどもう遅い。

キョーコの幸せそうな顔をみて、思い知らされた      

「よかったな。お前みたいなのでも…好きになってくれる物好きがいて…」

それは精一杯の虚勢…俺の言葉に顔色を変えたキョーコは小さな声で詰め寄った。

「なっ?!ちょっと失礼なこと言わないでよ!!それにアンタここがどこだかわかってるの??」

周囲のスタッフに筒抜けなのを気にしてるのは…キョーコだけ。

アイツは憎たらしいほどの余裕をかまして俺を見ていた。

その顔をみて…心底、コイツが嫌いだって思った。

俺のキョーコを奪った男        

「お前…わかってるんだろうな?」

アイツを一瞥してキョーコに言った。

「何よ…?」

並の女じゃ、この男の相手は務まらない。
そう思って口にした言葉だったが、
今の、…これからのキョーコならと、納得できてしまった自分が悔しかった。

クソッ…いつか必ずこの男を抜いてみせる。

そして、キョーコに後悔させてやるからな。

「…なんでもねーよ。花束は、…贈らねーからな」

そういうと、キョーコを背に隠してアイツが言った。

「…心配には及ばないよ?彼女の望むものは俺がすべて用意するから…ね?」

嘘くさい爽やかな笑顔で俺を見下ろす男に、眉間の皺を深くすると…

「チッ…」

拳をギュッと握りしめて、やってられねーとばかりに舌打ちをして歩き出した。

アイツをみつめるキョーコをこれ以上見ていたくなかった。

足早に立ち去る俺に、追いかけてきた祥子さんが心配そうに聞いてきた。

「い…いいの?尚…」

「……」

その問いには応えなかった…いいも悪いも、今さら何ができる。

キョーコの瞳は俺をみてなかった。

アイツの存在が、俺よりも大きくなってしまったんだ。

キョーコはそこらへんにいる女とは違う…そのキョーコがアイツを選んだんだ。

気持ちが簡単に揺らぐはずがない…
格好悪くキョーコに縋るなんて、そんなことできるわけがないだろう。

張り裂けそうに痛い胸を抱えてても、そんな姿をアイツに晒したくなんてなかったから。

結局、俺に残ったのは…ちっぽけなプライドだけだったんだ。

→ 5話へ続く
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