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  蓮誕まであと・・・

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☆Novel contents☆ 

本誌続き妄想です。ネタバレNGな方は華麗にスルーしてくださいませ~。

(それまでの話) 1話


Iolite ~ 導かれし海の妖精 ~ 2話

(SIDE 蓮)

「デートしない?」

そう言った彼女が俺の手を引いて連れてきたのは、ホテルの前に広がるビーチ。
プールサイドに点在する明かりを頼りに砂浜へ降りて行くと、穏やかな白波を立てる海が一面に広がった。
深夜を回った海は、静かな闇に包まれていて、俺達以外の人影はない。
空を見上げれば、降り注ぐような星空に丸い月が浮かんでいた。
聞こえてくるのは、引いては返す波音だけ…頬を撫でる風が心地よい夜だった。

ザザン…ザザン…ッ

海に目を向けると、月の光がまるで地平線へと続く道のように光り輝いていた。
その幻想的な光景に、ふと彼女へと目を落とせば、その瞳がキラキラと輝いている。

そんな素の彼女の反応に、思わず笑みが零れた。

「光の道か、綺麗だな」

慌ててセツの顔を作る彼女に、気づかない振りをしていたら、そっと腕に押し当てられた柔らかな感触…。
その感触の正体に密かに動揺してる俺の気も知らないで、彼女は可愛い笑顔を浮かべて云った。

「本当ね、どんな闇も優しく照らしてくれそう」

どんな闇も優しく照らす光       …俺にとってそれは、この温もりだった。

彼女の髪にキスをするように顔を寄せて、答えた。

「…そうだな」

こんな風に不意に与えられる温もりにも慣れてしまった関係が、あと少しで幕を閉じる。
最終ロケ地であるここ、グアムでの撮影を最後に俺たち兄妹の関係も解消されるからだ。

そのことが堪らなく寂しい、、、想像するだけで、その喪失感に押しつぶされてしまいそうだ。

この温もりを手離したくない … 気がついた時には彼女を抱きしめていた。

彼女の存在は日毎に大きくなって、自覚した時とは比べようも無い程、俺の病は進行してしまったようだ。
もはや末期症状と言ってもいいだろう…。
抑えきれない欲望をカインに置き換えて演じた自覚すらある。
だからこそ、この関係が終わりを告げたとき、俺はそれ以前の二人に戻れる自信がなかった。

溢れだす想いを制御できなくて、彼女を誰にも渡したくないと強く思う一方で、拒まれるのが怖くて身動きが取れない臆病な自分もいる。

セツがカインをみつめるように
敦賀蓮でもない、本当の…俺をすべて曝け出しても、君は俺のそばにいてくれるだろうか?

パシャンッ…

遠くの海で何かが跳ねた。
水しぶきをあげ、月明かりに照らされた尾びれが海に消えていく。
悪戯好きなイルカでも迷い込んできたのだろうか、波紋で光の道が揺らめく。

それを腕の中で見ていたセツが、俺の顔を覗きこむようにして訊いてきた。

「ねぇ、兄さんは…人魚って見たことある?」

「…人魚(mermaid)?」

メルヘン思考の強い彼女らしいセリフだと思った。
だけど彼女は…

「…今日、兄さんにそっくりな人魚に会ったの」

その言葉に微かに身体が強張った。
それを誤魔化すように、彼女を抱きしめ直しながら…俺は必死に考えた。
彼女を言いくるめる為の言い訳を…

「人魚なんて…いるわけがないだろう?あれは伝説上の話だ。
まぁ、お前にそっくりな人魚なら会ってみたい気もするが、そもそも…人魚(mermaid)っていうのは女性の姿をしてるはずだろう?男の人魚 (merman)は、醜いと本で読んだことがある」


妖精の次は人魚か、人魚は海の妖精だから妖精には違いない…が、どうやら、素の俺は彼女には人間に見えないらしい…。

いや、…待てよ、でもあの時彼女は確か…『つ、るがさんっ?』て、云ったよな?

「そうなんだ…でも、綺麗な人魚(merman)もいるかもしれないじゃない?
まぁ、アタシは…彼が何者でも構わないんだけど…」


彼女は俺の反応を試してるのかもしれないと思った。

「…そんなに気に入ったのか?」

面白くない顔をして、わざとそんなセリフを返してみれば…彼女は、クスッ…と不敵な笑みを零した。
そして、俺の頬に触れ、顔を引き寄せるようにして云った。

「妬いてるの…?ねぇ、アタシが…知ってる兄さんは、目の前にいる兄さんだけ?
違うでしょう?アタシだって…兄さんの知らないアタシがたくさんいるわ」


俺の知らない          …?

結局、アイツとの事はわからないまま…過去も、今も…俺の知ってる君はアイツに囚われたままだ。 

そう、アイツと過ごした月日の分だけ、俺の知らない君がいる。

「…云いたくないこと(過去)を無理に聞こうとはしない。でも、何があっても兄さんを正しく理解できるのはアタシだけ…って云ったでしょう?」

彼女は、きっと確信してるんだろう…昼間の姿が俺だということを。
だからこそ、セツの言葉で話しかけるその真意を知りたいと思った。

善悪も常識も関係なく、セツは兄のすべてを受け入れる…それがセツ(役)だからだ。

          俺は期待してもいいのか?

この娘が、俺を…本当の俺を受け入れてくれると…

「…セツ」

そう名前を呼んだのと同時に、腕からすり抜けて歩き出した彼女。
追いかけるように足を踏み出すと、振り返って彼女が云った。

「ねぇ、兄さんは、この石の本当の名前、知ってる?」

そう云って彼女が見せたのは、俺があげた…彼女の『コーン』

「?!」

( まさか、俺がコーンだってことも気づいてるっていうのか…? )

なんて答えればいいのか、言葉に詰まってしまった俺に、彼女は視線を月に移して続けた。
月の光にコーンをかざしながら、

「この石…アイオライト(Iolite)って云うのね。
たまたま入ったお店の店員さんが、いろいろと教えてくれたわ」


太陽にかざして青色が鮮明に見える方向に舟を進めたという、かつて海賊達が羅針盤代わりに使ってたといういわれのあるアイオライトは、夢や目標、自分らしさを見つけられない時に人生の羅針盤的役目をしてくれる石で、『ビジョンの石』とも云われている。
目標に向かう道のりでは、困難なこともあるし、壁にぶつかって挫折しそうになることもある。
そんな風に自信を喪失した時、本来の自分を見失いそうになった時に、アイオライトはその人らしいアイデンティティを呼び覚まし、本来の自分自身を取り戻す助けとなってくれる石だからと…

そう云って、初めてのオーディションで躓いた俺に、父さんがくれたものだった。

彼女の説明に懐かしい記憶が甦り、自分らしさを見失っていたことに気づいた。

クオンであることを否定して、別人(敦賀蓮)を演じ続けてきたつもりだったが、
いつの間にか、それすらも…自分の一部になっていたということに、今、気がついた。

「~~でね、アイオライトは、物事の二面性に気づかせることで、本質を指し示し、真実を見定める力をもたらしてくれるのです…って説明を聞いて、思ったのよ。
兄さんみたいだ…って」


「…え?」

「…その顔、アタシの話…聞いてなかったでしょう?
いいわ、もうこの話はおしまいっ…兄さんには教えてあげないんだからっ」


プイッと顔を背けてホテルへと向かって歩き出したセツの手を慌てて掴んだ。

「…悪かった、それで…この石が俺みたいだっていうのは?」

そういうと、機嫌を直してくれたのか、目を伏せながらセツが呟く。

「…聞いてたの?なんだか心ここにあらずって顔してたのに…」

「…それで?」

柔らかく笑って続きを促すと…セツは少しバツが悪そうに照れながら言った。

「アタシにとって兄さんの存在は、この石と同じだって思ったのよ…
兄さんがいたから、今のアタシがあるの     …」


「……」

俺がいたから今のセツが…最上さんがいる…?

「だから、この石は兄さんにあげるわ」

そう云って手に握らされた石… 
返すんじゃなくて…あげると云った彼女の手をもう片方の手で掴んだ。

受け取れない       これはあの夏の日に俺が君にあげたもの。

「でも、これは…」

…ずっと大切に持っててくれた君に持っていて欲しい。

「アタシには兄さんがいるから…」

首を振り、俺に返そうとする彼女…

人生で起こる すべての出来事は 偶然ではなく必然       

本来の自分自身を取り戻す       …解決に導いてくれる石

もし、今日の出来事が偶然じゃないのなら、俺は賭けてみたい。
可能性は…ゼロじゃない。

俺ならできる…そうだ、自分の可能性を信じて…思いは叶う!

          俺は彼女の『特別』になりたい。

「だったら、二人の…にしないか?」

すべてを打ち明けるから、ずっと俺のそばにいてくれないか         

「…君が好きなんだ、最上さん」

→ 3話へ続く
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コメント

来たー\^o^/

きましたね~!
もしかしたら本誌もこう来るのでは!と

Re: 来たー\^o^/

来たー!ありがとうございます。
本誌はどうなるんでしょうね~~っっ 
いつも斜め上をいくから予測がつきませんっっ。
だからこそ、妄想しちゃうんでしょうね~。

…少し落ち着いたからこその、続き妄想ですよっっ!
204の展開は誰もが予想だにしなかった展開でしたもんね。

いろいろすっ飛ばした部分にも触れて欲しいけど、まずはどうすんの~~っっって。

本誌ではどんな選択肢を選ぶんでしょうね。

 

キョコさんから

きっかけを作ってくれましたね!!

本誌の展開はわかりませんが、前に歩きだすときにはきっとキョコさんがいつものように蓮さんにミラクルな魔法をかけてくれそうですよね!!!

さてさて。魔法をかけてもらったこの蓮さんは、ついに告白!!
キョコさんの反応が楽しみです!

Re: キョコさんから

お互いに魔法にかかってる間柄ですからね~。恋の力は偉大です!

スピリチュアルなところが似てる二人だからこそ、通じ合う…みたいな??
自分に向けられる好意以外に対する洞察力は抜群な二人だから…こんな展開もあり、かなと。

さてさて、本誌はどうなるかな、楽しみです~。
また斜め上いっちゃうのかな~~~っっ

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